『この世界の片隅に 公式アートブック』に原稿を書きました。
 ・片渕監督インタビュー
 ・こうの史代先生インタビュー
 ・マンガ『この世界の片隅に』を読む7つの視点
などなど、おもに原作マンガに関するパートを担当しました。
原稿の一部は、呉市立美術館で開催された「マンガとアニメで見る こうの史代『この世界の片隅に』展」でパネル表示されたものです。


※2017年8月24日追記
―――以下は2017年3月4日にfacebookに書いた記事です(一部誤字修正)―――

僕が宝島社「このマンガがすごい!」に原稿を書くようになったのは「このマンガがすごい!2010」(2019年12月刊行)からのこと。この年から現在の編集長氏が担当するようになった。
制作に先がけて別件で会った際に、僕らはこうの史代先生の『この世界の片隅に』がいかにすごい作品であるかを話し合った。
編集長氏はミリオタなので戦史方面から、僕はマンガ表現について口角泡を飛ばし、果たしてその年の「このマンガがすごい!」では『この世界の片隅に』下巻(最終3巻)はオトコ編の11位にランクインし、僕はその紹介文を書いた。

もっと多くの人に読んでもらいたいね、なんて話をしながらも、完結してしまった以上は外部から盛り上げることも難しく、しかし、それから数年経って映画化の話が出てきた。
ちょうど呉市立美術館で本作の全原画を展示する企画展が開催されることになり、その図録という体裁で出版にこぎつけたのが昨年出た『公式アートブック』だ。企画展の開催にあわせて昨年9月に刊行されたが、映画の公開は11月から。僕らがこうの先生や片渕監督にお話を伺って本を制作しているころには、まだ主演女優が誰になるのかも発表されていない段階だった。
僕は刊行までの経緯を聞いて編集長氏の執念を感じていた(笑)ので、出来る限り協力させてもらった。

実際に映画の公開が始まると、最初は公開館数は少なかったけれど、プロモーションの方々も本当に精力的に頑張っておられて、徐々に公開館数を増やしていき、そして昨日、日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞を受賞された。
本当に素晴らしいことだと思う。
ただ、僕としては7年前とずっと変わらずに、「もっと多くの人に読んでもらいたい」と思っている。
映画化、そして今回の受賞を機に、全国の書店の店頭に『この世界の片隅に』の原作コミックが平積みされている。ぜひ手に取って、この「すごい」マンガを楽しんでほしいなと思う。そして、何かの折に触れて、感想でも言い合いましょう。

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備忘録として。
映画『この世界の片隅に』が日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞を受賞したのは3月3日(金)。これを書いたのが3月4日(土)。
週が明けて3月6日(月)にこうの史代先生にお会いしてインタビューし、それが『ありがとう、うちを見つけてくれて 「この世界の片隅に」公式ファンブック』に収録されたこうの先生インタビューだ。
このインタビューでは、映画を別物として客観的に見ているこうの先生のスタンスが、SNSでの感想でも話題になっていたけど、それが受賞直後であることを踏まえると余計にすごみを感じるのではないだろうか。